平成24年度千葉県市長会建設部会
本会建設部会(部会長:椎名千収・山武市長)は2月15日、千葉県自治会館において、「佐倉市におけるFMの取り組み」及び「秦野市の公共施設更新問題への挑戦」と題して、佐倉市及び秦野市から講師を招請し、講演及び意見交換を行いました。
建設部会の詳細については、次のとおりです。
昨年12月、笹子トンネル上り線の天井板落下事故が発生し、尊い人命が失われました。
この事故を契機として、国土交通省は、全国の道路管理者にトンネル天井板の緊急点検、鉄軌道事業者に鉄道トンネル内の添架物の緊急点検を指示し、道路施設の点検や維持管理の技術基準の見直しを進めるとの報道がされています。
一方、市町村においても、人口減少、少子高齢化等に伴い、社会保障関係費等は増加し、厳しい財政運営を強いられる中、公共施設等の老朽化が懸念されております。
高度経済成長期に公共施設等の整備を推進し、住民サービスの向上に努めてきましたが、建設後約30年前後には、大規模な修繕や大型設備機器の更新等が急激に増えるため、今後一斉に更新時期を迎えることが予想されます。
そのため、土地、建物及び設備などの資産管理について、経営的視点に立って財政の健全化を確保しつつ、施設の最適化を戦略的に図ることは、市町村にとって大きな政策課題の一つとなっており、市町村は、公共施設をより戦略的な観点からマネジメントすることが一層必要となります。
そこで、当マネジメントにおいて先進的な取り組みをされている、佐倉市及び秦野市からそれぞれ講師を招き、取り組み事例をはじめ、県内市町村に当てはめたシミュレーションデータ等を交えながら、具体的かつ詳細な講演をいただき、各市に持ち帰って直ぐに役立つ、大変貴重な情報を収集することができました。
また、意見交換の場では、出席者から、自分たちの取り組みに対し再確認ができた、施設の老朽化問題は各市共通であり、どう実行に移すかが課題であることから、お互いに利用し合えるような仕組みを作っていくことが大切である、広く市民に情報を提供していきたいと考えているが、組織上の抵抗等もあり、職員のトップがどう決断し実行するかに限るなど様々な意見が提出され、貴重な情報の収集及び活発な意見の交換が図られました。
また、最後に、椎名部会長より、公共施設更新問題は、すべての自治体が取り組まなければいけない問題として、我々自治体トップの姿勢であると認識しており、しっかりやっていきたいと考えている旨の力強い発言があり、非常に内容の濃い充実した会議となりました。